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執筆者の写真RYUICHI MOTOHASHI

置いてけぼりの日本株に回復の兆しはあるのか?

2020/01/22日本経済新聞『置いてけぼりの日本株』より


日経平均株価は24,000円を前に足踏み状態となり、最高値更新の米国の他、ロシアやブラジル等の新興国にも回復力は見劣りしています。


世界景気の底打ち?感や金融緩和で新興国への資金流入が多くなっている一方で、日本株は資金流入の先にはなっておらず、「置いてけぼり」となっていると厳しい指摘でした。


日本株は積極的に買われる材料がないと言われるように、今週1/20からは東証一部の売買代金も1兆円台半ばの取引が少ない状況です。


一方、世界の投信マネーは新興国に向かっており、新興国の中ではロシア(昨年最も好調)、ブラジル、インドには、昨年10月後半から投信マネーが流入超となり、先週までの累計は約3兆円とも言われ、その堅調な株価を支えているようです。


昨年末比では各国の株価指数ではロシアが3%高、ブラジルは5%高、NYダウは3%高に比べ、日本は1%高と殆ど変わらずの水準です。海外では金融緩和や景気対策などの政策への評価が高まっての事のようですが、日本では内需への内向きの景気対策が中心で、外需企業への恩恵が限定的との声もあります。



そろそろ本格化する日本企業の決算時期ですが、世界情勢など外部環境や外需大型企業の業績回復になかなか自信が持てない中では、株価の回復もどうかなと感じます。



ただこの出遅れ感をチャンスととらえている海外投資家もいるようで、今年に入って「長期資金を運用する海外投資家からの“現物”買いも少しづつ入ってきている」とのコメントも先物ではなく現物の買いは、長期に腰を据えて企業を買う行動の表れですので、この流れは歓迎です。


日本株といってもある外資系運用会社のFMのコメントでもあるように、「新興国の成長力を取り込める企業をポートフォリオに組み入れる」として、日本の企業の中でも「新興国でのビジネスを展開できる」銘柄選別が投資のポイントのようです。


経済成長率が低下して少子高齢化する日本全体は、なかなか難しいフェーズかも知れませんが、個々の日本企業にはまだまだ成長・業績回復の底ヂカラがある証拠かもしれないです。


海外投資家から見ると、日本株は「たまたま日本に本社があるグローバルな企業」という

投資対象だと思うのです。

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