• RYUICHI MOTOHASHI

OLC株失速に映る「迷える投資家心理」

2019/11/13日本経済新聞 『OLC株失速の警鐘』より


連日のジワジワ好調さが伺える日本の株式市場ですが、その中でも迷える投資家の心理を映しているのが、先行して上昇を続けていたクオリティ銘柄の不安定な動きです。

その代表はオリエンタルランド(OLC)。様々な市場業務に携わる方からの楽観論は

少なく、これまで先回りで上昇してきた優良株の高値到達後の波乱が少し怖いという

ニュアンスを感じ取ることが多くなりました。


12日、日経平均は年初来高値をつけましたが、「1-2ヵ月以内には調整も」というコメントもあり、高値局面に戻ってきた中小型株等に利益確定の売りを出しているとのこと。

140銘柄程度が年初来高値の全体的な株高でも、ある特定の個別銘柄では下落している

銘柄もあります。


一例としてはOLC、これまで景気動向に左右されず高い付加価値で集客力を伸ばし、利益を確保できる有力企業として、株価は年初から約40%上昇しましたが、11月に入り連日上下しながら下落基調


この不安定な株価の動きはOLC同様の安定成長&財務基盤が堅い企業とされる他の「クオリティ銘柄」にも見られます。今週にはピジョン、シスメックスも2%超の下げ、先月から続く堅調かつ値動きが小さい日経平均の中では、少々大きめな変動です。


クオリティ銘柄の今年の上昇は、そもそも長引く超低金利の中で「債券代わり」で買われてきた側面が大きかったのですが、直近の米国金利上昇でマイナス利回りで取引される債券が少なくなり、「債券代わり」としてクオリティ株の割高感が意識されてきたようです。

強気派の意見には「資金がクオリティ銘柄から割安銘柄」へと株式の中で投資資金がシフトする兆しとの見方もあります。


この点は、昨日12日紙面の「車買い物色の好循環」外需・大型・割安が多い自動車や部品銘柄にも表れ始めているような気もします。

仏系運用会社の株式運用ヘッドは「弱い景気と金融緩和のイイとこ取りで相場が押し上げられている局面は長続きしない」と慎重コメント、新規マネーの流入による株高持続には懐疑的でした。


日本株は年初来18%高となり、米国株の19%高に接近。これまでの「買い」の理由とされていた出遅れ感が解消されつつある中で、今後のグローバル経済の進展に、迷える投資家心理がこのOLC株の失速に表れていると警鐘を鳴らしている記事でした。


この超低金利や金融緩和によるカネ余りの異常な状態は、投資マネーのリスク感度の麻痺状態を誘発し、様々な資産でのミスプライシング(過大評価)に繋がっています。

この状態が正常に戻る過程において、価格変動が想定以上に大きくなりがち、、、、

ということを想定しておくことが重要かなと感じました。


※よく非常に慎重と言われます。。。


以前のOLC関連記事は

→ こちら

→ こちらも、、、

最新記事

すべて表示

低コストの「指数連動ファンド」至上主義で本当に良いのか?

2021/06/30日本経済新聞『米長寿投信から個人マネー流出』より 運用歴の長い世界の著名投信から個人の資金が流出しているようです。株式投信の21/01月~05月の資金流出入を調べた調査では、流出上位は歴史ある米国のアクティブ投信が並び、個人投資家は低コストのインデックスファンドを選ぶ流れが鮮明になっているとあります。 モーニングスタダイレクトのデータを基に資金流出入を集計(クローズドエンド

「黒い白鳥指数」ついに過去最高!でクマさん出るか?

2021/07/03日本経済新聞『広がる「高所恐怖症」』より 連日高値更新の米国株式市場で広がる「高所恐怖症」・・・ 米シカゴ・オプション取引所が算出するスキュー指数は6/25に170.55と過去最高を更新。 継続的なインフレ懸念やIT株の割高感といったいろいろな懸念が重なって、起こる可能性は低いが、起こると株価急落を伴う「テールリスク」の警戒に繋がっているとあります。 スキューは別名ブラ

”ステイ・マーケット・・・”回顧録

1年前の6月のトピックを読み返してみました。 投資で確りリターンを取り損ねない大切な大原則は、 市場に居続ける=一度投資してリスクをとったら相場の上下で無用な売買をしない≒何もしない というとても「シンプル」なものです。 市場を相手に、何人とも(著名アナリストもプロのファンドマネージャーも、ましてや個人の投資家も)先は読めません。 であればいっそのこと、先読み等無駄なことはせず、長期でどっ