• RYUICHI MOTOHASHI

バリュー株の逆襲なるか?

2019/09/18日本経済新聞 『割安株反騰いつまで』より


サウジの原油施設の破壊に伴う中東情勢の緊迫で嫌な感じが漂いますが、17日の日経平均株価は、わずかながらの上昇でも10連騰し意外な力強さで5ヵ月ぶり・令和初の22,000円台でした。市場の牽引役は、資源・金融・建設等のバリュー株(割安株)で、先週から始まった「バリュー株の逆襲」は継続中だとあります。株式市場では先週からリスクを取った反転基調がみられ、「バリュー株の逆襲」との議論が盛り上がっているようです。


この論点、元々の発端は米国株式市場発のもので、先週前半から米国では歴史的規模でグロース(成長)株からバリュー(割安)株への資金移動が一気に起きているようです。


この動きは日本株にも波及し、銀行株輸出株など「これまでいくら安くても買われなかった割安株」が軒並み急上昇となっています。今まで放って置かれたバリュー株の反騰はいつまで続くのか?この議論が盛んに行なわれるのは無理もない気がします。反騰のキッカケは米国長期金利の上昇だとあり、グロース株の高いバリュエーション(株価評価)を許容していた金利が上がり、バリュー株に一挙に資金が逆流しました。「もし金利が底入れしてくれば、さらなる大きな反転もあり得る」という市場関係者の言葉もあります。

さらにもう一つのバリュー株反転の条件は、景気と企業業績の改善で、「グロース株が高いながらも買われ続け、バリュー株が安いながらも売られ続けてきたのは理由がある」とするストラテジストもいます。


2000年以降、バリュー株の逆襲相場は15回あったとされ、景気の改善と悪化局面では、その上昇の大きさと持続性に大きな差が出ています。今回はバラ色の景気回復局面ではないと感じますので、バリュー株の大きな反転や力強さも期待していいのかなと少し懐疑的です(あくまで私見)。


ただバリュー相場再来派の意見も少数ですが強ち無視できないかも・・・とも思います。長らく続いていた投資家のグロース銘柄への偏重が見直され、思わぬバリュー株への見直しに動く可能性も捨てきれないとあり、まさにこの動きは16年後半に約半年続いたバリュー株相場での出来事です。


多くの投資家が「バリュー株相場が本当にまた来るの?」なんて疑っている中でこそ、「人の行く裏に道あり花の山」(株式投資の心得編の格言:周囲の環境・材料から株式市場の先行きを読み取るのは大切ですが、大勢があまりにも一方へ偏りすぎている中ではその考えを疑ってみることが大切だという言葉)を思い出しました。


(byアマノジャクのFA)

最新記事

すべて表示

低コストの「指数連動ファンド」至上主義で本当に良いのか?

2021/06/30日本経済新聞『米長寿投信から個人マネー流出』より 運用歴の長い世界の著名投信から個人の資金が流出しているようです。株式投信の21/01月~05月の資金流出入を調べた調査では、流出上位は歴史ある米国のアクティブ投信が並び、個人投資家は低コストのインデックスファンドを選ぶ流れが鮮明になっているとあります。 モーニングスタダイレクトのデータを基に資金流出入を集計(クローズドエンド

「黒い白鳥指数」ついに過去最高!でクマさん出るか?

2021/07/03日本経済新聞『広がる「高所恐怖症」』より 連日高値更新の米国株式市場で広がる「高所恐怖症」・・・ 米シカゴ・オプション取引所が算出するスキュー指数は6/25に170.55と過去最高を更新。 継続的なインフレ懸念やIT株の割高感といったいろいろな懸念が重なって、起こる可能性は低いが、起こると株価急落を伴う「テールリスク」の警戒に繋がっているとあります。 スキューは別名ブラ

”ステイ・マーケット・・・”回顧録

1年前の6月のトピックを読み返してみました。 投資で確りリターンを取り損ねない大切な大原則は、 市場に居続ける=一度投資してリスクをとったら相場の上下で無用な売買をしない≒何もしない というとても「シンプル」なものです。 市場を相手に、何人とも(著名アナリストもプロのファンドマネージャーも、ましてや個人の投資家も)先は読めません。 であればいっそのこと、先読み等無駄なことはせず、長期でどっ