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IFA本橋の書棚【資産運用編】



敗者のゲーム

 著 者:チャールズ エリス (著), 鹿毛 雄二 (翻訳)

 出版社:日経BPマーケティング



 



 マーケットと投資の本質を伝える「投資哲学」の本として、世界中で読み継がれる超ロングセラー「敗者のゲーム」チャールズ・エリス著をご紹介します。私も改版の度に必ず目を通すのですが、長期投資における不滅の真理がココにはあります。人は変動するマーケットに一喜一憂し、じっくり考えて決めた投資計画を無視、高値で買って安値で売ってしまう… 実はFAの私でもそんな経験は一度や二度ではありません。



 これは株式市場に棲む気分屋な「ミスター・マーケット」が、刺激的な動き(株価の上下動)で投資家を翻弄するからです。そんな彼を無視し、黙々と財・サービスを生産し続け、感情の入る余地なく地に足のついた仕事で経済を動かす「ミスター・バリュー(株価を裏付ける企業活動)」に「資」を「投」じるのが投資観だと。



 これを長期で実現できるのが、投資のドリームチームたる「インデックス・ファンド」であるという結論です。



 実は資産運用の世界において、他の投資家を出し抜こうと尖ったプロ同士が凌ぎを削るほど、市場全体(インデックス)にパフォーマンスが収斂してゆくという、皮肉な宿命でもあります。その他「防御は最大の攻撃なり」、「運用につきまとう矛盾」、「収益率でなく市場リスクの管理が大切」など、理論的な観点や現実的な対応のイメージが湧き、示唆に富むパートが随所に。


★全体資産の整理・揺るぎない投資方針策定には、ファイナンシャルアドバイザーの活用が有効との一貫した論調に勇気づけられる私。




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