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金利上昇に耐久力で、米国株に元気が戻る?


2021/04/02日本経済新聞ウォール街ラウンドアップ 『米株高、金利上昇に耐久力』より 米国株式市場に明るさ戻る、、、という今後のマーケットに期待が持てる内容です。S&P500は4/1に4000ポイントの大台を超え史上最高値を更新、2~3月の株価足踏みの原因とされた米国10年金利の上昇もやや一休みとなってきたことで、投資マネーは再びリスク資産に向かっているようです。 4/1の米国株はアルファベット、マイクロソフトなどのIT関連企業、エヌビディアやネットフリックスなど2020年に大きく上昇した銘柄も再び元気で、IT関連企業の多いナスダック総合指数は1.76%の上昇と主要指数の中でも上昇率が最大でした。 このナスダック銘柄は10年金利上昇を要因に2-3月には調整となり下落していましたが、先週あたりから株価が落ちいてきたかなという印象でした。 ナスダックの株安懸念を示すVXN指数は23台と3/4に付けたピークから14ポイントも低下。S&P500の恐怖指数であるVIX指数も、昨年のコロナショック前の水準あたりの17台まで低下してきており、投資家のリスク選好が伺えます。米国長期金利の上昇一服は、投資家心理にとって明るい材料です。 3月中旬までの景気回復、インフレ加速の思惑は長期金利の上昇スピードを急がせてしまっていました。今でも約1年ぶりの高水準1.6%-1.7%程度で推移していますが、上昇の勢いはこの2週間ほどは鈍っています。 この1.6-1.7%程度の国債利回りは、S&P500の予想配当利回り(約1.4%程度)を上回っており、安全資産の利回りとしての相対的な魅力度が高まっているため、年金や投資信託などの投資家より、債券への買い注文が復活してきているようです。市場のコメントでも「景気回復を反映した緩やかな金利上昇であれが、経済・株式市場には大きな逆風にならない」と指摘されています。 1-3月にこそ長期金利は大きく上昇したにせよ、長い歴史の中ではまだまだ低水準、政府の経済対策も手厚い状況で、企業活動や家計の経済活動で資金繰りが滞るというリスクは低いとされています。 年明けから資金流出が続いていたハイイールド債券のETFにも資金が戻っているようです。3/31には国債と低格付け社債の利回り差(スプレッド)は、コロナまん延以降で最低にまで低下。国債利回りは上昇していますが、スプレッドは縮まっていて、信用不安を反映した社債金利の上昇は和らいでる印象です。 4/1発表の3月のISM製造業景況感指数は64.7と市場予想(61.3)を大きく上回り約37年ぶりの高水準。これでも米10年債利回りは1.67%と前日比0.06%低下。3月までに金利水準が大きく上昇してきたので、こうした強い経済指標が出てきても、さらに金利上昇に拍車がかかるという事態になりにくくなっているようです。 2020年は超低金利が投資家心理を支える「金融相場」、今年21年の1-3月は思いのほか金利急上昇で投資家心理が揺らいで株価上昇が冷やされました。4月からの新たな四半期は景気回復と緩やかな金利上昇が共存する「業績相場」が始まりつつあると記事は終わっていました。 であればこそ、企業のビジネスモデルや収益体質など銘柄の選定はより重要になってくるのではないかと思います。 ※米国の大型優良企業にとって、先月生じた程度の金利上昇はそれほどの逆風になるとは、あまり思えないような・・・

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