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21年「いいとこ取り」の世界の株価続伸は喜んでいいのか?


2021/01/09日本経済新聞『海外指数も軒並み高値』より 21年スタート早々1週間終わった1/8の東京株式市場は、日経平均株価が280,139円と30年ぶり高値を更新。米国ではバイデン次期政権が財政拡大を進め、当面は金融緩和が継続との見方から、海外の株価指数もそろって高値を更新しています。 先行き楽観論で株高継続の流れは海外でも顕著。20年末比でドイツのDAXや仏CAC40は7日までで2%程上昇。DAXは史上最高値更新、仏CAC40も10カ月ぶり高値。そして先進国株高でリスク許容度が高くなった投資家資金は、新興国資産へも波及。韓国の株価指数は過去最高値更新、中国・ブラジルの株価指数も高値です。 最近よく目にする、米国でのトリプルブルー(大統領・上院・下院で民主党)で財政懸念により10年国債利回りが上昇して、東京でも銀行・生保等、割安な銘柄が買われてきていましたが、さらにハイテク銘柄にも資金が流入しており、買われる対象が広範囲になってきています。 PBRが相対的に低い銘柄群のTOPIXバリュー指数とPBRが相対的に高い銘柄群のTOPIXグロース指数の年初からの動きは、今年に入ってグロース⇒バリュー⇒もう一度グロース寄りに戻る循環物色も出ているとされています。(昨年12月頃からバリュー銘柄優勢の流れは出てきていましたが、私も、今年一杯くらいはやはり利益が出ているグロース銘柄は米国日本とも、投資家からの資金を集めやすいかなと思っています)。 米国でのトリプルブルーで大型景気対策が持続され、割安な景気敏感株が好まれつつ、実体経済と雇用回復が遅れているので、FRBの低金利政策も持続。さらには次期政権の財務長官候補が元FRB議長のジャネット・イエレンなので(トランプ政権の不規則な発言でFRB翻弄のような読めないリスクが緩和され)市場・FRBとのコミュニケーションが読みやすい年になりそうです。 ただし、、、「いいとこ取り」の株高持続には注意すべきであることは間違いなく、私はここの転換点はやはり米国10年国債利回りの上昇に気を付けないとなりません。 現状は上昇してきたとは言え1.0%程度、これが財政リスクが意識された一時的な「悪い金利上昇」である今の状況から、経済正常化で景気上向き方向に移り「良い金利上昇」が現れてくるとすると・・・今の株高は正当化しずらくなると思うので、要注意になるのかなとか考えます。 このあたりの潮目の変わり目は、21年後半から22年に入ってからになるのでしょうか?

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