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為替ヘッジは「あり」か「なし」か・・・


2020/09/12日本経済新聞『投信調査隊 為替ヘッジ ありか、なしか』より 毎週土曜日のM&Iコーナーは資産運用に関する基本的な部分を改めて見直す点でとても良いコーナーだと思います。 今回のテーマは「為替ヘッジするかしないか」です。資産運用における分散投資の際に、必須となる外国株式や外国債券などの投資信託に投資する際迷うのが、為替相場(日本の投資家の場合は円相場を前提に)の影響を受けない「為替ヘッジあり」にするのか、「為替ヘッジなし」にするのかでしょう。 通常、円高が進むのならば「ヘッジあり」が、円安が進むのならば「ヘッジなし」でのリターンが大きくなります。ただ為替相場の先行き予想は難しくほぼ不可能なことなので、リスク管理や資産分散の観点から考えてみようと投げかけています。 記事での調査では、先進国債券(投資適格)のインデックス:FTSE世界国債インデックスと先進国株式(日本除く):MSCI-KOKUSAIに連動する全インデックスファンドをヘッジあり・なしに分け、運用期間別の平均リターンとブレ幅の大きさ(リスク)を1~15年の5つの期間で検証しています。 まずリターンでは、債券・株式とも期間1、3、5年では「ヘッジあり」が成績は良かった。10、15年では「ヘッジなし」の方が成績は良かったとなります。3年、5年前と比べて現在は円高が進んで来た為、為替ヘッジが有利に働き、10年、15年では円安である為、為替ヘッジは得策ではなかったとなります。

2020/09/12日経新聞より ※文字だけだとわかりにくいので、、、こちらから

https://ameblo.jp/private-fa/entry-12627160730.html しかしこれはあくまで結果論で、狙って採れる戦略ではありません。 ブレ幅では、債券も株式もヘッジありの方が概ね小さく、しかも期間が長くなればなるほどヘッジなしとの差は大きくなっているようです。為替ヘッジの目的は基準価格に与える為替変動の影響を回避することと考えると、期待通りの効果ではないかと。 こうしたことから、資産価格の変動にあまりビクビクしたくない方や資産を大きく減らしたくないシニアの方といったリスク許容度が高くない投資家には「ヘッジあり」が向いていそうだと言っています。 ただし、既に保有している金融資産の大半が、預金や国内株式(今や為替変動を受ける資産とも言えなくもないですが…)・国債などの国内債券といった場合は、外国資産は為替ヘッジなしで保有することも考えみてもいいとしています。

皆さまの志向やリスクに対する考え方、金利水準が高い低いなど経済環境もありますので、正解はないと思うのですが、、、 私としては今は株式系資産は為替ヘッジなし、債券系は為替変動で金利でのリターン享受できなくなるのが嫌であれば為替ヘッジありでもいいのかなと。そもそも外国債券でも、為替リスク・信用リスクを取ってまで魅力的な金利水準ではないのかなと考えるのであれば、債券は敢えて保有しない、更には株式系資産と違う動きをしやすいと言われるゴールドも分散投資のパーツの一つとなりうる昨今の資産市場の状況かななんて思っています。

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