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強気の米株市場を左右するMAGAの業績!



2/14のNYダウ30種平均は小幅続落で終わっていますが、12日には過去最高値を更新し、週間では295ドルの上昇をしています。


新型肺炎の感染拡大での懸念でもマーケットは崩れず堅調さが際立ちます。そしてリスクが相対的に低いとされる債券市場でも、世界の債券で運用するファンドへの資金流入は12日までの1週間で、236憶ドル(約2兆6000億円)と過去最大を記録したとされています。


この株式と債券の両方の買いが同時進行するのは、新型肺炎で景気は減速するけれど、金融緩和が株式相場を支えている」という見方が多くの投資家の共通認識だとあります。


ある米国の著名投資家は新型肺炎の中国経済に対するインパクトに関して、1-3月期の実質経済成長率は6%のマイナスになる可能性も指摘し、この劇的な悪影響は、金融緩和だけでは支えられそうにないと言っています。


中国の主要経済統計が明らかになるのは、3月中旬頃でこれまでは不確実性と変動が大きい状態が続きそう、、とのこと。いろいろな悪材料を飲み込みながら、楽観論が満ち溢れる株式市場でも、よく見れば投資家の選別色は少しづつではありながら、強まっているようです。


NYダウ平均は14日までに、年初比で859ドル(3.0%)上げています

構成銘柄ではエネルギーのエクソンモービル(13%安)、化学のダウ(11%安)、工業製品のスリーエム(9%安)、建機のキャタピラー(7%安)と、景気敏感銘柄は下落が目立ちます。※日本株も同じような、、、


調査会社リフィニティブによる2020年12月期予想の業種別増益率は、13日時点で「資本財・サービス」が6.3%(年初は13.2%)、「素材」が6.7%(年初は13.8%)の予想と年初比で大幅下方修正されています。中国経済の減速をある程度織り込んでいる結果でしょう。


こうした中、投資家の資金がますます集中するのが、大型ハイテク株だとあります。年初来上昇率はマイクロソフトが18%とダウ平均銘柄で最大、アップルも11%上昇していて、この2銘柄でダウ平均を399ドル押上げ、全体上昇幅の46%を占めています。


自らの在任中に止まらない株高を自慢し、トランプ大統領は時価総額1兆ドル(110兆円)を超える4銘柄を「MAGA(マイクロソフト、アップル、グーグル、アマゾン)と呼ぼう!」と訴えたそうです。これトランプ政権のスローガン「Make America Great Again!」と頭文字が同じのシャレだというわけです。


世界経済の不透明感が強まっても、MAGAの長期的な成長力に期待する買いは途絶えていません。グーグル、アマゾンは中国でのビジネス自体が制約を受け、今回の新型肺炎リスクと一線を画していることを考慮しても、このビッグ4の収益性や財務指標は非常に力強い。

※私も定期的に米国株のスクリーニングをすると、ROEは30-40%超、自己資本比率60-70%台と(日本企業に比べても)驚異的な水準。


確かに米国企業の平均PER18倍台に比べて30倍台以上と、割高には見えなくはないのですが、ダウ平均銘柄内で突出した強さであることを考えれば、平均値で括ることは正しい判断とはならないのかも知れないとも思います。


2009年3月に始まった米国株高は遂に11年目に入ろうとする中で、この巨大ハイテク企業の業績は、世界の経済動向の中で、とても気になる大きなビジネス動向です!


余談ですが、、、


3/20から、あの仏経済学者 トマ・ピケティ著 Le Capital(21世紀の資本)が映画にて上映されます。最近はESGやSDGs等様々な経営指標が注目される局面ですが、資本市場でリスクを取って資産運用を行う投資家や我々のようなFA・企業経営に関わる方々にとっては、キレイごとではない資本主義とは何たるかを理解しておかなければならないと思います。



早速私は前売り券を入手し、資本主義と向き合うFA仲間やお客さまとご一緒に、

「資本主義体験ツアー」に行きたいと思います。


でも、ちょっと映画館では、新型肺炎が気になりますけど・・・

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