• RYUICHI MOTOHASHI

世界最安値も…安い「ニッポンの価格」

2019/12/10日本経済新聞『価格が映す日本の停滞』より


経済活動において、モノやサービスのやり取りの基本となる「価格」についての内容です。

特に日本の価格の安さは明らかで、安いニッポンはどんどん貧しくなっていく日本の現実をも映していると少し怖い内容です。2018年の訪日外国人の旅行消費額は4兆5189億円に上り、13年比この5年で約3倍になったとされています。


海外から見た日本のモノ・サービスの割り安さは目立っており、同じモノでも国際比較で見た場合、日本は破格のサービス提供の国です。


例えば、ディズニーランドの入場券(大人、当日、1パークのみ)は東京7500円と、カリフォルニア州の約14,000円のほぼ半額。パリ(同11,365円)、上海(同8,824円)と比べても、その安さは異常です。


このディズニーランドは各国で運営主体が異なりますが、TDL運営のオリエンタルランドは、「定期的に入場顧客からの価格感応度を調査し、日本の実情に沿って、パークの価値に合わせた価格にしている」ようです。


他の形態でもこの現象は見られます。「100円ショップ:ダイソー」を展開する大創産業は海外26カ国・地域で店舗展開していますが、海外では100円ショップではありません!米国では同じ商品が約162円、ブラジルではの215円、タイでも214円と共に日本の倍!

ダイソーの製品は中国製も多いようですが、中国で作って中国で売っていても153円(日本の1.5倍です)。


また訪日客でごった返しているホテルも日本は格安。12月半ばに一泊大人2人でロンドン五つ星ホテルはキングサイズベッド、50㎡(本記事の例)の部屋で約17万円、東京では同じ条件でも約7万円(それでも国内としてはかなり高いですが、、、)。


というように、様々な財やサービス価格の国際比較感では日本は割安。

このような価格差は日本の為替レートが低く評価され過ぎていることが理由の1つともあります。


世界のハンバーガー価格の違いから為替水準を推定する英国エコノミスト誌掲載の

「ビックマック指数」(7月時点)では、日本のビックマックは390円、米国は5.74ドルと600円超。同じものであれば、世界どこでも同じ価格と仮定すると、はじき出される為替レートは@67.94円/ドルとなりますが、現在の実勢為替レートは約109円程度で、約30%も

円が安く評価されている状態です。

この状態はディズニーランドも100ショップも同じ理論です。


エコノミストの中には「為替レートだけでは説明がつかない」とする方もいて、

企業の賃金がなかなか上がらず、働く人の消費意欲が高まらない、その結果物価が低迷し景気が盛り上がりに欠けるという負の循環がニッポンの購買力を落ち込ませている原因

とも言われています。


そう言えば、、、もう12月で忘年会シーズン真っ最中ですが、飲食店も結構空いてる感じがしますし、夜遅くの銀座や八重洲のタクシーも空車もちらほら、私も時々遅くなると思わず乗ることになってしまうホームライナーも発車直前でも空席がある程、皆さん消費活動を抑えているのかななんて思うと、この先の内需消費・小売り・飲食サービス関連など、売上・利益動向がより気になります


そして、、、最近の堅調な株価は少し怖さもあり、より一層気になっています。


米国で2,000円近くする一風堂のラーメンや、日本のお手軽ステーキチェーンが撤退する一方で、2時間近く並んでも連日満席のNYのステーキハウス等、海外の知人に聞いている絶好調の米国消費と比べてしまうと「ニッポンの消費力」はパワーが不足してますね。

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