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共同通信社 2022年10月経済ウイークリー
ライフセミナーQ&A
株主優待の行方
Q.最近は株主優待を見直す企業があるようですが?
A.株主優待は、企業が株主に対して感謝の気持ちを表すプレゼントで、
日本企業に特有の株主還元の形でもあります。
その内容は、PRを兼ねた自社の製品やサービス優待券から、
お米・各種商品券やカタログギフトまで、知恵を絞った「現物支給」合戦を繰り広げています。
より多くの株数やより長期での株式保有をしてくれる株主に、
一層魅力的な特典を提供している企業もあります。
個人投資家の目線からも、単なる値上がり益や配当収入といった経済的リターンだけでなく、
その製品やサービスに親しみを持つファンとしての「応援投資」も株式投資の醍醐味の一つといえます。
しかし、最近は株主優待を見直す企業が多くなっています。
経済合理性で投資判断を行う機関投資家や優待の恩恵にあずかれない海外の外国人投資家からは、
「オマケのような現物支給より増配や自社株買いといった株主還元で報いるべきだ」
との指摘は以前からありました。
東京証券取引所のプライム・スタンダード・グロース各市場への再編で上場維持基準の株主数が緩和され、
より多くの個人株主作りという大儀も薄れました。
株主優待の今後が注目されます。
株式投資とは、日々上下する株価やオマケではなく、本来の企業価値にへの投資であるという原理原則を、
企業も投資家も再考すべき時なのかもしれません…
(資産運用アドバイザー 本橋竜一)
【掲載新聞名】
各地方新聞社紙面
資産運用・経済コーナー掲載
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