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共同通信社 2022年9月経済ウイークリー

ライフセミナーQ&A

 

仕組債にご用心!

 

Q.高い利回りをうたう債券投資があると聞きますが…

A.債券は国や企業が投資家に発行する借用証書といえます。

  保有期間内は決められた利息を受け取り、満期時には発行体の信用力が健全であれば、

  償還金が支払われる比較的安全な投資先とされています。
 

  しかし特別に高い利回りの債券投資として、

  いわゆる「仕組債」と呼ばれるものがあります。


  プレーンな債券にデリバティブ(金融派生商品)等を組み合わせ、

  高い利回りを生み出す何らかの「からくり」が組み込まれています。

  昨今では証券会社だけなく、地方銀行や金融商品仲介業者(通称IFA)でも、

  個人投資家に積極的な提案がされているようです。
 

  仕組債の利回りは、3カ月で5%や7%、若しくは10%以上と、

  魅力的な高い利回り条件は目を引きます。

  ただし参照する株価指数や個別銘柄が所定の条件(例:当初株価の60%以下に下落など)

  に該当すると、投資元本が大きく毀損する可能性が出てくる等、

  何らかの引きがねによって、大きな損失を被るリスクが隠れています。

  最近では、仕組債の販売を巡り、提案側の金融機関と個人投資家との間で

  トラブルや苦情も多発しています。

 
  仕組みの源であるデリバティブは、そもそもプロ同士のマーケットであり、

  敢えて個人投資家が参加するのは、割の悪いギャンブルに参加するのと同じです。

  大切な資産を投じる投資。

  利回りが何%でよりも、からくりの理解度100%の方が、大切ではないかと思うのです。

 

     (資産運用アドバイザー 本橋竜一)

 

​【掲載新聞名】

  各地方新聞社紙面
  資産運用・経済コーナー掲載

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