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共同通信社 2022年6月経済ウイークリー
ライフセミナーQ&A
良い円安、悪い円安
Q.メディアで言われる「悪い円安」って何ですか?
A.急激に円安が進んだ状況が「良い円安」か「悪い円安」かと議論されています。
そもそも為替レートは単なる通貨の交換比率です。
それ自体に良いも悪いもありませんが、最近では、ドル円やユーロ円といった2通貨間だけでなく、
貿易額などから通貨の価値を計算し、物価変動を考慮した実質実効為替レートも約50年ぶりの低水準。
「弱い円」であることに間違いありません。
かつて円安は、
日本企業が国内で作った製品が海外市場で価格競争力が高まるため良い側面が注目されました。
2000年ごろを境に各社が海外生産比率を高めた結果、円安メリットを受けにくい構造になっています。
逆に最近は世界的な資源高・穀物高で、円安による輸入コスト上昇というデメリットが懸念されています。
円安効果の悪い側面の方が、生活者目線で身近に負担と感じて、
円安=悪者としてクローズアップされてしまうのでしょう。
多くの方々は日本企業で働き円で給料をもらい、国内で家に住み円で家賃やローンを支払います。
現役引退後は円で年金を受給し老後の生活へ…という「弱い円」での生活設計です。
ここで少し発想を転換し、暮らしを支える円は外貨とつながっていると考えれば、
せめて資産の一部でも外貨で保有してみるというのは一つの案かと思うのです。
(資産運用アドバイザー 本橋竜一)
【掲載新聞名】
大分合同新聞他、各地方新聞社紙面
資産運用・経済コーナー掲載
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