2020/06/09日本経済新聞夕刊『米ナスダック最高値』より コロナショックで世界の株式市場は急落した3月下旬、恐慌以来の大不況が来る、経済活動の回復には数年かかる、株価はU字回復かL字回復かにせよ相当時間がかかる、、、等と様々な悲観的見方をよそに、米国ナスダック総合株価指数は6/8、2月の高値を超え史上高値を更新しました! まさかこんなにも早く、こうした記事を目にするとは正直思いませんでした。3月の急落後、矢継ぎ早の何でもありの経済対策、経済活動再開への明るい希望がポジティブに好感され、4月以降は株価が急回復。 ナスダックはIT企業が多く、コロナ後の社会でも比較的ビジネス環境に追い風となりそうとの見方も、投資資金の流入になっているようです。 6/8ナスダック総合終値は先週末比110ポイント高の9924、3月安値から45%上昇です。ITバブルと言われた2000年の高値:5048ポイントの約2倍となっています。 ナスダック指数にはアマゾン、アップル、マイクロソフト、グーグルといった巨大IT企業が含まれ、革新的サービスと圧倒的なシェアで収益力を高めながら、株式の評価もどんどん高まってきました。オンライン会議システムのズーム・ビデオ・コミュニケーションズ、電気自動車のテスラは今年に入って株価は2倍以上となり、特に4月からは株高の中でも人気化してきました。 6/8はオールドエコノミー群のNYダウ30種平均も461ドルの上昇で、終値27,572ドルで終わっています。
先週末(6/5)発表の5月雇用統計も予想外に失業率が低下しており、意外と早く経済回復もあるかもとの期待もあり。11月には大統領選挙も控えていて、様々な経済対策も続くとの見方も、資金がさらに株式に向かうムードを作り出しているのかもしれません。
マーケットでは、景気落ち込みや株価の二番底を警戒していた投資家が、「乗り遅れてなるものか!」と慌てて買戻しをして、株価の上昇に勢いがついているとも言われています。 ただ米国全土でもコロナ感染は収まっている訳ではありませんし、最近はブラジル・インドなど新興国では感染はより深刻化しています。 いつ再び米国や世界的な規模で第二波がくるのか懸念の残る状態で、経済再開・景気対策へ浮かれた期待がもたらした急ピッチとも思える株価回復に、警戒をする市場プレーヤーもいるのも事実です。 しかし最近の紙面を見ていても、待機資金として積みあがっていたMMFがみるみる減っていき、何かを買わなければならない、着実にリターンが取れる資産は何だという雰囲気は日々強まっている印象を受けています。
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